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植物の静物画 人と植物とのかかわり

以下は月末に迫る

「植物から見るヨーロッパの歴史」のための試験勉強である(;'∀')

(放送大学 草光俊雄・菅靖子先生)

「植物から見るヨーロッパの歴史」を読む

 

第4章の

植物画:オランダと植物画の再読(抜き書き)

 

ポッジョ・ア・カイアーノ

 

フィレンツェ西部の郊外

15世紀末にロレンゾ・メディチが購入したヴィラ
「静物画博物館」(2007年から静物画のコレクションを展示している)

メディチ家の蒐集の多様性を示す

フランドルのヤン・ブリューゲル(父)が描いた花の静物画等もあるが、
大半はイタリア人のこのジャンルのスペシャリストのもの
 例

  バルトロメド・ビンビ
  フェリーチェ・ボッセリ
静物画イタリア語で natura morta
日本語の静物画は 英語の still life の訳でオランダのstillevenからきている


 フランス語 mature morte イタリア語 natura morta

ロマンス語はオランダ語から派生した表現とはかなり異なった印象

morte、morta 静止しているでなく 死んでいる

mature 、natura  描写の写実性の高さをしめすもの

 

オランダ語のstillevenという用語が用いられ始めるのは17世紀の半ば
植物学の成立とほぼ同じ時期に静物画が誕生したという事実

 

静物画が自立したジャンルとして成立したのは、ネーデルラントであったという見方は一般的
15世紀初め ヤン・ファン・エイクの登場

17世紀までには、画家たちはそれぞれの主題に特化、専門化されていた
ヨーロッパにおける美術史上最初の静物画は、必ずしもネーデルラントの画家の手になるものではない

メディチ家のヴィラと庭園 イタリア旅行情報サイト(JITRA)

イタリア人

ヤーコポ・デ・バルバリ「鉄手袋と弩(いしゆみ)と矢のある死んだ山鶉」

  

※Wikipediaでは 鶉(うずら)でなく、雉(きじ)になっていますね

Jacopo de' Barbari 001

(Jacopo de' Barbari、1460/70- 1516)

【騙し絵】の様に見事な描写力

カラヴァッジョの「果物籠」は独立した静物画のジャンルとしてイタリア最初のものと考えられている

 

www.musey.net

 

 

チューリップ 植物・象徴オランダ花卉画

 

 

花の静物画が最初に描かれたのもネーデルラントではなかったらしい。
しかし花の静物画といえば、ネーデルラントの画家たちの作品がすぐ浮かぶ
なかでもアントワープのやン・ブリューゲルは、「花のブリューゲル」と呼ばれるほどの人気のあるがかであった
ルーベンスの描く対策花の静物画を担当した(画家の専門分化が進んでいた)

 

16世紀のネーデルラント:ヨーロッパにおける園芸・博物学の中心となったのがこの世紀

特にネーデルラントの南部 ベルギーを含む、フランダース地方、ブルージュやアントワープを中心にした地域は、「ヨーロッパの庭園」と考えられていた

「植物学の父たち」とよばっれた植物学者が活躍していた

マティアス・デ・ロベル
レンベルト・ドドエンス
カロルス・クルシウス

 

背景:15世紀後半にハプスブルク家の支配下になった

ハプスブルク化の君主は当時、

ルネサンス的な自然研究や古事物研究を探求する

人文主義的な態度を受け入れ、熱心なコレクションを行なっていた

人材の確保に積極的→広範囲にわたる博物学や古事物研究のネットワークが成立

 

中世のネーデルラントの港はハンザ同盟との関りで繁栄

16世紀にハンザ同盟が衰退すると、スペインの庇護もありさらにその地位を上げた
海外から珍しい品々がネーデルラントの港に運ばれてくることになった

エクゾチカ(exotica)=異国風の産物

 

16世紀後半~ネーデルラントの対スペイン独立戦争(八十年戦争)

1648年ネーデルラント連邦共和国独立(ウェストファーリア条約)

1602年設立東インド会社 アジアにおけるヘゲモニーとポルトガルから奪う

インド・中国からの奢侈品で国富を増大させていく

 

ネーデルラントが静物画を大成させたが、静物画の中でも植物画がおおいに称賛され

蒐集されたことはネーデルラントの商業的成功の結果であった

植物画の中でチューリップを描いた絵画は人気であった

いつかは枯れてしまう植物を絵の中にとどめておきたいという所有者の欲望と珍しい花の絵を自宅に飾りたいという裕福な顧客の欲望とが相まって、17世紀のネーデルラントで花の植物画が隆盛になった

 

16~17世紀 エンブレム(emblem)という寓意画が多く描かれた

あることを象徴する画像でそれを風刺したりする手法

 

植物画のテーマの一つそして美術史家によって指摘されるのが

ヴァニタス(vanitas)

これは虚栄とか、虚飾、空虚といった意味の言葉であるが、

人生の愚かや儚さを示す寓意である

儚さ→メメント・モーリ(memento mori)死を思い起こさせるものとしての静物画

よく知られたエンブレムは、

「愚か者と彼のお金はすぐに別れ別れになる」という格言をチューリップの花の図像につけている

 

 

tabicoffret.com

 

 

 

business.nikkeibp.co.jp

 

 

 

 

マウリッツハイス美術館 - Wikipedia

 

4travel.jp

 

shokubutsuseikatsu.jp

 

 


植物と人間との関係で、オランダが果たした役割について

私にとって意外なことだったのだが、シーボルト(1796- 1866)はオランダ人ではなく、ドイツ人であった。 6月にヨーロッパを旅すると、アジサイは普通にみられる。シーボルトというと、このヨーロッパの園芸界に広まったアジサイや『日本植物誌』、ライデンのシーボルトハウス というイメージなのだが。

 


シーボルトはオランダ領東インド総督に日本研究の希望を述べ認められ、 オランダ人と偽って日本に入国し、出島で西洋医学(蘭学)教育を行ったという。 長崎の出島といったら、オランダー蘭学。「エンゲルベルト・ケンペルとカール・ツンベルグとの3人を「出島三学者」などと呼ぶことがあるが、全員オランダ人ではなかった」

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト - Wikipedia

 

 読むべき本はこれかな!!!??
ま、テキスト再読と放送の祭司長

再視聴で忙しいと思うけど‥

タイトル 植物学とオランダ 
サブタイトル  
著者 大場秀章著 
ページ数 272頁 
判型 四六判・上製 
定価 2,160円(本体2,000円) 
内容 生誕300年を迎えたリンネのオランダ留学事情、その支援者たちとの交流、庇護者クリフォートとその豪邸の今、ヨーロッパの庭園改革を夢みたシーボルトの足跡、幕末の日本人留学生たちをしのぶ風物、アジサイをはじめオランダの風景となった日本の植物の数々などなど、植物学者の目がとらえたオランダの歴史と現在、その魅力を語り尽くす。 
目次 ◆ライデン点描
ライデン市の歩み/ライデン市民の誇り/コーンマーケット/ニシンの日
◆オランダとリンネ
リンネのオランダ滞在/ヘルダーラント大学/ヘルダーラント大学の足跡を訪ねる/リンネの学位取得/学位取得後のリンネ/リンネが学位取得を急いだ事情/クリフォート邸でのリンネ/クリフォート邸を訪ねる/ライデンとリンネ
シーボルトとアジサイ
ライデンとシーボルト/シーボルトと気候馴化植物園/シーボルトのアジサイとヨーロッパのアジサイ
◆ライデン大学植物園
植物園散策/クルシウスの薬草園
◆ライデンの日本
植物園を訪ねた福沢諭吉/ホフマン教授/ラッペンブルク一二番/津田と西を思う/いまはなきホテル・ドゥ・ゾン/商船学校
◆折々の植物
シナノキとシナノキにまつわる話/シナノキに由来する言葉/ナラ/シダレヤナギ/イソマツとハママツナ
◆アメラント島訪問
不思議な南北差/島で出会った植物/ハマナス
◆ダイクと東インド会社─ホラントを訪ねる
ダイクをみる/ホールン/タラと釣針
◆フリースラントへ
大堤防を渡る/フリースラント/薄暮を歩く
◆ワーヘニンヘンからナイメーヘン
ベルモンテ植物園/林地園芸/ライン川を渡る/ナイメーヘンを歩く
◆オランダの外国マーストリヒト
要塞に想う/自然史博物館/ライン川の砂山
◆ハーバリウムにて
王立植物標本館/ファン = ロイエン・コレクション/アラビドプシスのタイプ標本/ホルター・コレクション/パラフェルナリア
◆音楽を想う
音楽の起源は騒音
◆ブルゴーニュの残照
湧き出たオランダの歴史への興味/はかなきものの美しさ 
植物学とオランダ

植物学とオランダ

 
環境制御のための植物生理: オランダ最新研究

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チューリップ・ブック―イスラームからオランダへ、人々を魅了した花の文化史

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大場秀章氏の本は古書を購入(ご著書で購入は何冊目になるかな?)

上の本と下の本は図書にあり・・
テーマからずれている?????

 

いや、どうなんでしょう

この後も歴史と文化は勉強していきたい・・・と改めて思うのであった

 

 

物語 オランダの歴史 - 大航海時代から「寛容」国家の現代まで (中公新書)

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地中海世界の歴史―古代から近世 (放送大学教材)

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古代地中海世界の歴史 (ちくま学芸文庫)

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ヨーロッパの歴史と文化-中世から近代

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地域文化研究3 改訂版

地域文化研究3 改訂版

 

 やっぱり教材の方を買うべきでしょうね‥

 

真面目に課題を続けると

オランダ(ネーデルラント)は、

16世紀のヨーロッパにおける園芸、博物学の中心あった。
その背景は、ヨーロッパ中に広がるハプスブルク家の支配下になったことで、イタリア・スペインをしり目に海外貿易で発展を遂げ、また。ハプスブルクの君主の人文主義的な態度は、広範囲にわたる博物学や古事物研究のネットワークを成立させた。

1602年設立の東インド会社も、エキゾチカ(ヨーロッパでは見られない植物を含む異国風の物産)をもたらし、富を蓄積し、

盛んな出版業が、「植物学の父たち」を後押しした。

マティアス・デ・ロベル(Mathias de l’Obel、1538 -1616 (学名:Lobelia)に献名

レンベルト・ドドエンス(Rembert Dodoens、15171585 はドドナエア

カロルス・クルシウス(Carolus Clusius、15261609 は多くの植物の学名(属名)に

チューリップほか

【学名】学名のルール | @Tillandsia