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OEDの最後の単語

Zyxt(動詞)見る

ケント方言

オンライン版では見出し語としての地位は奪われ、seeの様々な語形変化の中に埋没

OEDの最後の単語として僕が大切に覚えておきたいものの一つ

(アモン・シェイ

・・というわけでようよう、 アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」終了・・

2007年7月18日までの1年間 Reading the OED

 

ことばへの情熱―ジェイムズ・マレーとオクスフォード英語大辞典 (1980年)

ことばへの情熱―ジェイムズ・マレーとオクスフォード英語大辞典 (1980年)

 

 

Well-woulder(名詞)

ラテン語にはWがなかった
ギリシア語系やラテン語系の単語がない良い点は、科学的な用語や単語がほとんど出てこないこと
悪い点は、奇想天外で面白い単語にもほとんどで会えないこと
辞書を最初から最後まで読む

と、拾い読みをしたり、よく引いたりするというレベルでは気づかないことにまで気づくことができる

 

一冊まるまる読む必要なんてない。OEDを読んでみるなら、たった一つのアルファベットに挑戦することから始めてもよいと思う。
Wの項目はたった13頁だ

(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

 

Well-woulder(名詞) 条件付きで他人の幸せを祈る人

well-wisher(他人の幸せを祈る人)より、ずっとうまく我々の日常をとらえている

 

Turkish(動詞)

Turkish(動詞)特に悪い方に変形する

OEDを読み始める前は、大部分が19世紀から20世紀初頭に執筆された辞書であるがゆえに、人種差別的な記述や侮辱的な説明でいっぱいなのだろうと考えていた。でも実際に、読んでみると、そのような記述・説明はほどんど見当たらなかった (アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

Silentiary(名詞)

Silentiary(名詞) 「黙れ」と命令することを職とする役人

僕にもこの役人が一人欲しい。図書館に連れて行ったり、アパートの隣人に向かわせたりしたい(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 いやぁハハハ(笑)

 

Plinyism(名詞)

Plinyism(名詞) 「大プリニウス(西暦23~79)の『博物誌』に散見されるような、正確性、事実性が疑わしいと思える発言や説明、報告」(OEDより)

この見出し語を見ると悲しい気分になる

1702年にコットン・マザーという名の辛辣な作家が、大プリニウス嫌いで、この単語を作ってしまったことにある
マザーにちなんだ単語も作ってしまえばよいのではないか

たとえば,mother(動詞)「自分よりはるかに名声のある作家を攻撃する」なんてどうだろう(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

ハハハ(笑)

追記

Zoilus(名詞)嫉妬深い批評家この単語は、ホメロスを心底貴覧他紀元前4世紀ごろのギリシア批評家の名前に由来する

この単語から言えることは、批評家の人たちは、肝に銘じておく必要がある。
自分の意見を口にする権利はもちろん誰にでもあるが、でも、時代にそっぽを向かれた瞬間、自分の名目は、、「意地悪い」や「あらさがしをする」といった概念絵お永遠に結び付けられてしまう可能性があるということを。(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」) 

博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話 (ハヤカワ文庫NF)

博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話 (ハヤカワ文庫NF)

 

 

Philodox(名詞)

Philodox(名詞)持論にほれ込んでいる人

OEDでは、この単語は、主にモンテーニュの文章の翻訳に登場するとしている

単語の由来は「意見を愛する」という意味のギリシア語 (アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

 

Repertitious(形容詞)

Repertitious(形容詞) 偶然見つかった

 同じような意味を表すserendipitous(運よく見つかった)ほど成功しなかった単語

トーマス・ブラントによって1656年に出版された辞書がもとになっている

serendipity(幸運な発見)は1750年に現代のスリランカを指すSrendipをもとに、作家ホーレス・ウォポールによってつくられた

作家の方が勝った(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

 

nekoatama.hatenadiary.jp

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図書を読むタスク

法廷物のドラマを見て、

「正義の女神」をもっと見たくなり、

ついで、ギリシアにさかのぼる「正義」?ということで

少々ずれて、

「藤沢令夫著作集」の最終巻「7 自然・文明・学問」 を借りていた・・

人は、「知にはお金を払いなさい」とか言うが、

それは正論なのですが
図書にあるものは図書を借りて、返却期限までに、必ず読むというタスクを課す
のも、

ありようとしては正解だと思う

・・というわけで、この本はエッセイ集なので、ざっと読むことができ

ついで、藤沢令夫先生の選ぶ岩波文庫の三冊・・というのを
ここにも書いておきたくなった

 

1、『明暗』夏目漱石 
中学初年のころ、漱石の本を岩波文庫で一冊ずつ買って読むのを無上の楽しみとしたのが大人の読書への目覚めだった

2、『和漢朗詠集』(山田孝雄校訂)これも少年時代の愛読書。
「和」と「漢」が一体となった独特の対句のリズムが大好きだった。今なお折に触れて、あれこれの詩句が口に出てくる。

3.『国家』(プラトン/藤沢令夫訳)自分の訳書で恐縮ながら、哲学の古典を代表するプラトンの主著。「勧めたい書物」として挙げざるを得ない。さまざまの哲学的主題が国家論の枠内に縦横に折り合わされている。」

 

国家〈上〉 (岩波文庫)

国家〈上〉 (岩波文庫)

 

 『国家』は全10巻からなるプラトンの代表作で、「正義について」という副題がつけられています。

プラトン『国家』の内容!洞窟の比喩は現代でも新鮮 | | TRENDERS NET

★★★以下テーマまとめ2種★★★WEBサイトに

  1. 「藤沢令夫著作集 7 自然・文明・学問」(Bookshelf)
  2. 正義の女神 (イメージ 象徴 美術)

Pejorist(名詞)

Pejorist(名詞)

世界が悪い方へ向かっていると考える人

 

関連項目:deteriorism(名詞)物事は悪くなっていくものだという考え

悲観主義者の郷愁(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

 

Opsigamy(名詞)

Opsigamy(名詞)人生の終盤で結婚する人


opsimath(晩学の人)と似ていそうで似ていない可能性がある
人生の終盤d結婚する人というのは、ひょっとすると、まったく何も学んでこなかった人かもしれないので‥‥ (アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 

17世紀の日記

「歴史Ⅱ」の課題に サミュエル・ピープスの「日記」や バーナード・マンデヴィルの「蜂の寓話」に登場する植物を調べよというのがあるのだが、

 この「日記」

サミュエル・ピープスの日記 第1巻 1660年

サミュエル・ピープスの日記 第1巻 1660年

 

 10巻もあるが、何故か1660年からの1669年だけ?・・

 

サミュエル・ピープス - Wikipediaによれば、

 眼を痛めたため、1669年で日記の執筆はやめてしまった。

サミュエル・ピープスの日記 6冊セット〈全10巻の内1-6巻揃〉

サミュエル・ピープスの日記 6冊セット〈全10巻の内1-6巻揃〉

 

ん~~(図書にない)

 下ので済めばいいけど、植物は出ていなそう???

ピープス氏の秘められた日記――17世紀イギリス紳士の生活 (岩波新書 黄版 206)

ピープス氏の秘められた日記――17世紀イギリス紳士の生活 (岩波新書 黄版 206)

 

 

真面目に参考文献を網羅しようと思うとすごい量です・・

蜂の寓話―私悪すなわち公益 (叢書・ウニベルシタス)

蜂の寓話―私悪すなわち公益 (叢書・ウニベルシタス)

 

バーナード・デ・マンデヴィル - Wikipedia『蜂の寓話――私悪すなわち公益』(原題 The Fables of the Bees: or, Private Vices, Public Benefits )

「私悪すなわち公益」という有名な表現は、一般に悪徳とされる個人の利己的な欲求充足や利益追求が結果的に社会全体の利益につながるとする逆説的な主張であり、スミスの「見えざる手」の論理につながる経済観を表明したものである。

 

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Strategy

「ストラテジー」(Strategy、戦略)。
・古代ギリシア時代、主に軍事面で使われ、「予期しなかった困難に遭遇してもそれを解決していく才能」と云う意味も含まれている。
※出典:塩野 七生…作家、『ローマ人の物語』の著者。

 

雑学・ティーブレイク

Maritality(名詞)

Maritality(名詞) 夫に対する妻の過剰な、度を越えた愛情

 反対語 uxoriousness(妻に対する度を越した愛情)ほどは用いられなかったようだ、もちろん、どちらの単語も最近は全く聞かれなくなった(アモン・シェイ「そして、僕はOEDを読んだ」)

 ハハハ 笑

 

『大英帝国の大事典作り』

『大英帝国の大辞典作り』

いや辞典で探しても出てこない事典の方で

『大英帝国の大事典作り』

でも話にある事典は1つ辞典は2つだった(笑)

以下三つ(19世紀後半から20世紀初頭刊行)

ブリタニカ百科事典(Encyclopaedia Britanica)

オックスフォード英語辞典(Oxford English Dictionary)

イギリス国民伝記辞典(Dictionary of National Biography)

 

18世紀後半から19世紀後半にかけて、イギリス人はこの三つの大辞書、大事典を編纂した

世界をリードする気概にあふれた当時のイギリス社会は、なぜ・・

近代の知のインフラを整備した人々と歴史を検証する

 ・・というテーマなのだが、私の方は、

最後の第四章の「三つの辞書・事典の現状と将来」の方により興味があったかも・・

でも初めの第一章の

イギリス社会ではエリート的な知的活動の主要な担い手は男性のアマチュア学者たちだった、その担い手が交代する時期に百科事典が編纂されたという話や

フランスの百科全書派の哲学・政治上の大胆さとイギリスの産業精神とイギリス的教養という比較も面白い

西洋での百科事典

1.現存最古が古代ローマ大プリニウス(23‐79)の「自然誌』全37巻

:主題別に古代世界の地理・自然・歴史の知識を集大成

2.カシオドルス(6世紀)やイシドルス(7世紀)が古代の知識を中世に伝達
3.フルダ修道院長ラバヌス・マウルスの百科事典(9世紀)

4.ユーグ・ド・サン=ヴィクトルの「ディダスカリオン」(12世紀)本格的な百科事典の基礎・・12~13世紀はスコラ哲学の最盛期

5.16世紀 ベイコン:演繹法でなく帰納法という新しいプログラムに置き換える素材の蒐集の必要性、17世紀 ライプニッツの過去の最良物の抜粋と新たな最も優秀な専門家の観察の追加をまとめるプロジェクトの構想

6.18世紀という時代 ジャーナル(定期刊行物)広がる知的ネットワーク 

その知的活動の成果を最も高い水準でまとめたのがフランスの啓蒙思想家の「百科全書」(ディドロやダランベール)個人編集でなく一段の研究社=寄稿者の集合的な努力によって創造された これはそれ以前のエフレイム・チェインバーズ 「サイクロピ―ディア」(1728 @ロンドン)を翻訳しようというものだったが計画修正された

イギリスとフランスの知的関係「サイクロピ―ディア」(イギリス)→「百科全書」(フランス)→「ブリタニカ」(イギリス)(この時代イギリスはあこがれの地)

 

 

ブリタニカ百科事典(Encyclopaedia Britanica) 1787年創刊 全32巻

経済的成功は編集主体がアメリカ(シカゴ大学)に移った20世紀
しかし1990年以降、突如変調

原因 マイクロソフト社のCDーROM版 百科事典「エンカルタ」の登場

しかし「紙の百科事典」に代わる最終的祖勝者は

「商品としての百科事典」ではない「Wikipedia」

うぃき=ウィキウィキウエブ:インターネット上で複数の人々が協調作業を行うことを可能にする支援システム

ぺでぃあ=百科事典のエンサイクロペディアの後ろ半分

Wikipediaの文章は絶えず民主主義的、ないしは市場主義的な評価・判定にさらされる

筆者と読者の直接対話

ブリタニカ百科事典 - Wikipedia

*Wikipediaによれば 全人類の英知を理論的に体系化する「知識の概要( Outline of Knowledge )」

2009年2月のインタビューで Britannica UK のイアン・グラントはこう語っている。

ウィキペディアは楽しいサイトで面白い記事が山ほどあります、しかしそのやり方はブリタニカではうまくいかないでしょう。世の中に情報を発信していく際、その取り組み方は非常に異なっている、ということを明確にするのが今の私の役目です。彼らは彫刻刀で、私たちはドリルです、そしてあなたたち読者は正しい道具を選ぶべきです。

いやぁさらに9年たって、この比喩はどうかな?? 

Encyclopedia Britannica | Britannica.com

 

オックスフォード英語辞典(Oxford English Dictionary)1928年

OED第二版の刊行1989年全20巻

CD-ROM版1992年

ネット公開(2000年 年額350ポンド=約6万円)

コンピューター・コーパスの活用

OEDオンラインOED 第三版編纂完了前から公開

オックスフォード英語辞典 - Wikipedia 

*この本には2010年第三版40巻 刊行予定とあったが、Wikipediaには、たぶん発行されないだろうとある

James-Murray

 

 

イギリス国民伝記辞典(Dictionary of National Biography)1885年

国民の歴史を書くことと歴史学上の趨勢・・?
ナショナリズムの愚劣さを極限まで味わっていない国
第一版:奇妙にナショナリズムの色彩が薄い。 第二版:「自己族中心」主義を奉じて運営してきた「帝国」を脱植民地の趨勢の中で失ったイギリス・・帝国の解体に際し、「被支配民族が政治的に自立することができるまで十分に面倒を見てやった後、無様に利権に執着することなく帝国から撤退した」という歴史イメージ

 

2004年『オックスフォードDNB』全60巻 書籍版。インターネット版一斉公開

インターネット版の革新性:将来にわたって記述内容が更新、追加される 常時アップデート(年3回)、検索性

 

英国人名事典 - Wikipedia

Oxford Dictionary of National Biography

 

 

大英帝国の大事典作り (講談社選書メチエ)

大英帝国の大事典作り (講談社選書メチエ)

 

  

いま、このほかに

Ammon Shea 『そして、僕はOEDを読んだ』 田村幸誠訳(2010年)をパラパラとちょっとみている

nekoatama.hatenadiary.jp

 

そして、僕はOEDを読んだ

そして、僕はOEDを読んだ