今年も暦の一つは漢字暦です・・・
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ところで、
虎の漢字だけれど、
甲骨文字の後の、青銅器の文字(金文)だと、こっちが気になる。
右下のは腰掛で
ここに虎の皮を被った人が座っている形であるという・・
処の旧字、處です。
おそらく神事の劇を演ずるものが、控えている形であろうと、白川静。
角川『大字源』では、【説文解字】に従って、「処」の方が處の原字で、とらかんむりは音符(コ→ショの音)で、形声字であるとしているが、(そこは学研の『新漢和大字典』by藤堂明保&加納義光も同じで、「処」に、のちに音符(虎の吠え声)として加えたというが)
(【説文解字】は権威であっても、甲骨文字発見以前のもの。)
白川静の『字統』によれば、
「金文の字形はすべて處につくり、處が正形である」ということ、また、
「虎頭の形を持つ字には、戯や劇など軍戯に関する字が多いが、
處はその虎頭の神の倨然たる姿を写したもので、
そこは人の居(お)るところではない」という。
こっちの字も、こしかけ(椅子)に座っているのだが、
そこに座っているのは尸(かたしろ)(形代wikipedia)で、
これまたちょっと怖い存在ですが、
象形文字は、・・・面白いですね。
それはともかく、虎の皮を被るというのは、・・・
西洋では、トラでなくライオンで
「ライオンの皮を被ったロバ (「イソップ物語」寓話)というやつがありました。
中国では
「虎の威を借る狐」 (「戦国策‐楚策」)というのがありましたが、
キツネは、皮は被らないで、虎の前に位置して、歩いていくのですよね・・
威風堂々でかしこい手~~なのかww
一般人が被ると言ったら、「ねこ」でしょう。
〈これは猫ということになるが、藁で編んだむしろともいう。
猫の皮を被るのでない。猫になる、猫に同化する)
これ、英語では、「羊を被った狼」というらしいが、・・
日本語の方は、中身,正体の怖さというより、
この言葉は何か、道徳的なことを言おうとしているようだが、
時と場合によりそれも必要、という意見あり、そこ、そうですね…なのかww!?
昔、
ネコ科動物の毛皮を被るエジプトの女神を見ていましたっけ。
そのあとも、ライオンの皮をまとう英雄とかシンボル事典を見てました・
ついでに、トラのパンツ♪の雷神風神も見てましたっけ・・
虎の漢字というか、とらかんむりに話を戻すと・・
常用字にはこんなのがありましたね・・
虐・・トラが他の動物をいためつける
虚・・中身がない、「虚勢」は空威張りの意
虞・・トラに似た霊獣→借りて、おそれるの意
虜・・力づくでとらえる、とらわれた人
「饕餮」という字をパソコンですらすらと書けるようになった~といっている方がいましたが。
あれはサンマの開き的、トラの開きだと白川静(笑)
『新漢和大字典』には、トラを横並びに二つ並べた字がありました。
虎のように怒り狂う意だそうだ。
あと、トラで思い浮かべるのは、
昔行った「信貴山」は虎がいっぱいいる不思議な、ワンダーランドでした・・・・・・