『ものと人間の文化史 155 イルカ(海豚)』
ギリシア関連のところだけ、返却前の図書チェックです・・・
「世界最古のイルカの壁画」(p123‐131)
クレタ島クノッソスのミノス宮殿にある
「王妃の間」(浴室とも)の壁画紀元前1600年頃
イルカは神と人とのメッセンジャーボーイ役
発掘された実物(フレスコ画)は イラクリオン考古学博物館にある
クノッソス遺跡(クノッソスいせき)とは? 意味や使い方 - コトバンク
上はよく見るが下は知らなかった・・今度見に行こう(っと思う)。
イラクリオンのベニゼロウム広場のシンボル
モロシニの噴水(1628年作)も特筆される
「ギリシア神話の中のイルカ」(p132-136)
「イルカに助けられるアリオン」 で、
『ギリシア・ローマ神話事典』(大修館書店1988)よりの
ルーベンス画が引用されていた・・・
その絵をWEBを検索してみたがみあたらない・・・
p136のデュオニュソスのカップは、この6月にグリュプトテークで見たが、
ギリシア神話の中に、「テュレニア人の海賊」にかかわるイルカの話がある。我々「イルカファン」にとっては迷惑な話なのだがこれも仕方ない。
(笑)海賊たちが海に飛びこんで逃げるとイルカに姿に変身してしまう話なんですよね。
確かにイルカが悪い海賊では、イルカファンは迷惑でしょう。
「イルカに乗った少年(ヒト)」(p136‐142)
話はイロイロあるが、そのうちの一つは,紀元前200年ごろ、オビアンという詩人によって、描かれた、イルカと少年の友情的な叙事詩。
ソフィア・ローレンの映画「島の女」の原題はBoy on a Dolphinだそう。
(1957年の映画「島の女」・・島はエーゲ海の島で、海底でこの古代の遺物を発見するのだとか。)
島の女 (1957年の映画) - Wikipediaによれば、ギリシャのハイドラ島にて海綿採取で生計を立てるフェードラは、イルカに乗った少年のブロンズ像を見つける。
この彫像はギリシャの国宝に指定されるという結末だというが、実際にあるのだろうか?
アテネから船で1時間で行けるHydra「イドラ」島・・いってみたいかも。
https://womanlife.co.jp/topics/k-3725
(p139の図)
「星座になったイルカ」(p142‐145)
ポセイドンは個人的に、イルカに恩義を受けただけなのに、、
一人で勝手にイルカを称賛するのはいかがなものか・
・・というので笑いました・・
(オリュンポスの神々はアリオンを助けたイルカを称賛し、天空にうつして星座にした、というが、また、別に、)
ポセイドンは海の女神アムピトリアに一目ぼれしたが、片想いだったのを、
イルカが仲人役になって結婚できた。(のち、トリトンなど大勢の子どもを作った)
それを感謝して「イルカ座」として星座に仲間入りさせた
という。
それについての著者のコメント。
「貨幣の中のイルカ」の「古代のコインとイルカ」(p145‐154)
「イルカに乗った少年」というより、
「イルカに乗った中高年」(あるいは「老人」といった出来栄えの硬貨もあるのが面白く、笑いをさそう、
William Adolphe Bouguereau
ウィリアム・アドルフ・ブグロー( ヴィーナスの誕生)