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興味津津または深深なnekoatama’s blog

『地中海幻想の旅から』

 

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20180622|仏蘭西浪漫(FRANCE・ローマン)

コロナ禍の 連休に読む本♪その1

地中海幻想の旅から (中公文庫)

地中海幻想の旅から (中公文庫)

  • 作者:辻 邦生
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: 文庫
「生涯を通じ旅を愛した作家の多幸感あふれるエッセイ集」と解説にあるが・・

多幸感!?


ちびちびと読もうと思う。
下はもう読んだと思うが。

美しい夏の行方―イタリア、シチリアの旅 (中公文庫)
 
 

辻邦生さんのパリの住まいの跡を訪ねたのは2018年6月22日であった・・
ちなみに辻邦生さんは21世紀を迎えず、1999年になくなった・・

 

 


実は小説(『春の戴冠』)は読んでいなくて・・・
辻邦生さんのに限らず、エッセイは読みたいが、小説は読みたくないやつになっていまして。
すみません、(^-^; 本業=小説家なのに、
エッセイは楽しみだが、小説を読むのは一仕事気分・・付き合いの悪いヤツなのだ。
「小説という形式でしか表現とはなにか」(p141)という話もしておられますがね~
(自分の生活の雑音が多くて、小説で描かれた固有の世界に没入できづらくなった、と自分では思っています)

 

春の戴冠〈1〉 (中公文庫)

春の戴冠〈1〉 (中公文庫)

  • 作者:辻 邦生
  • 発売日: 2008/04/01
  • メディア: 文庫
 

 文庫本は4分冊ですね。
エッセイに戻ると、篠山紀信の写真集「パリ」の話もあった・・
生々しくよみがえる20年前のパリ・・と。
昭和52年(1977年)刊だから、その20年前と言ったら…?

 

ここにあるのは消えゆく<パリ>への哀惜ではない。
ここには哀傷もなければ、挽歌もない。何かあるとすれば、この壁の上に流れた時間に対する深い共感だ。そして時間に対する共感は、ここを過ぎて行った<人生>に対する―おそらく<人生>という不運に対する―慟哭と呼んでもいいのだ。

ちょっとその写真集を見たくなりました。「古本屋さん」にはあるようです‥

www.kosho.or.jp

 物質の持つ<詩>と人は言うかもしれない。初期のユトリロの心をゆさぶり、末期の佐伯祐三の魂を熱狂させて、この崩れ行く壁の感触の荒廃美。(p156)

パリはそこを横切った<人生>を語り続けてやまない街だという‥

 華麗なベル・エポックの夢―アール・ヌーヴォ―の数々の追憶は、ひたすら人生の<不運>の嘆きの歌に、私には、見えたのだ、(p157)

多幸感ってものを、パラパラ見たこの文章では感じないけど?? 
この後に期待して、初めから見ます…

 

Maurice Utrillo en «El París de Modigliani y sus Contemporáneos» - Museo del Palacio de Bellas Artes, CDMX モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo, 1883年12月26日 - 1955年11月5日 72歳没) SaekiYūzō-1927-Advertisements(Un Junot) 佐伯 祐三(さえき ゆうぞう、1898年4月28日 - 1928年8月16日 30歳没)

 

佐伯祐三は大阪市出身なので、来年2月開館予定の「大阪中之島美術館」では、日本最大級の59点を所蔵するとある。(wikipediaでは開館準備室ということで載せられている)

www.fashion-press.net

 

ちなみに私の友人の絵のテーマもパリ・・

www.taiheiyobijutu.or.jp