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南仏セートのヴァレリーの墓

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マラン・ポール・ヴァレリー墓地

 

地中海幻想の旅から (中公文庫)

辻邦生の

地中海幻想の旅から (中公文庫)
「海辺の墓地」

1960年の夏の終わり。ポール・ヴァレリーの墓を訪ねた話・・

岬の突端の墓地の、ヴァレリーの 墓は

「つつましい目立たない墓で、

海辺の墓地』の第一聯の最後の二行が墓石に刻まれているだけだった。」(p101)

 

googleマップSèteを見たら、ほんとうにめだたない墓だった・・・

周囲の墓の方がもう少しだけ立派?

 

Cimetière Marin Paul Valéry

ああ、思念のはての慰めよ

神々の静けさへのひたすらな凝視よ

 

「その詩句は氷河の裂け目におちてゆくこだまのように、私の心の中に響いていった。」


 長編詩『海辺の墓地』

虚無や不在の否定力に対して、その否定を通しての存在の肯定をうたっていた。
生に内在する豊かな意味を見出そうとする決意をうたっている。(p103)
たしかに生は

不確かな、移ろい易さの中に置かれている。
しかしそれをかかるものとして認め、引き受けるのは私たちの思念に他ならないのである。

 

 

風がたつ・・・いまこそ生きようとしなければならぬ
はるばると吹く風は私の書物を開き、また閉ざす
くだける波は岩からはねかかる
ああ、飛び去れよ、まばゆい書物の頁よ

 


日曜読書

海辺の墓

海辺の墓

 

  

 

Musee Paul Valery

www.tourisme-sete.com

 

https://ch.oui.sncf/fr/article/sete-la-memoire-de-la-mer-105405

 "Je remonte le long de la chaîne de ma vie;
je la trouve attachée par son premier chainon a queigu'un de ces anneaux de fer qui sont scelleés dans la pierre de nos quais,L'sutre bout est dans mon coeure."

以下google翻訳 

 「私は自分の人生の連鎖に沿って戻る。
岸壁の石に封印されている鉄の輪の1つに
最初のリンクで取り付けられているのがわかる。
もう一方の端は私の心の中にある。」

 

ヴァレリー詩集 (岩波文庫)

ヴァレリー詩集 (岩波文庫)