興味シンシン

興味津津または深深なnekoatama’s blog

「世界の植物」95 雑草の文化史

1976-1977刊の週刊朝日百科事典「世界の植物」は、
その「植物園めぐり」を読んできましたが、中身の植物紹介はざっと見るだけでした。
しかし95号は「雑草の文化史」というタイトルで、かなり読みでがありました・・

まとめると

雑草とは,人間文化の副産物として生まれ進化してきた一群の植物のことである。
農耕地や村落、都市の周辺など,かれらは何らかの人間の助けがあるところでないと生きてゆけない。

宅地化が進む東京近郊では,放棄された畑のあとに外来雑草のセイタカアワダチソウが,すさましい繁殖力を見せる。

人間による自然の大破壊の進行に対して,植物の側からも,破壊された新しい環境にうまく適応するものが進化して現れてきた。この進化は,いまも休みなく続いている。

進化といえば,地質時代にあったことのように考えがちだが,雑草の起源は,まさに近い過去と現在とで進行している生物進化なのである。
すなわち,現在進行中の生物進化を代表するものが,雑草である。

農耕地は雑草に苦しむ。庭では抜かねばならない。その意味では敵かもしれない。
しかしもし雑草がまったく存在しなかったら,どんなことになっただろうか。
庭はわざわざ植えた草木のほかは,砂漠のようなことになるだろう。
農耕地の道端も,アスファルトの歩道のように味気ないものになっていることだろう。植物は雑草を生み出し,人間の恐るべき自然破壊の傷口を緑の衣でかくしてくれているのだ。

雑草のない人間社会は,エスキモーくらいを例外に,世界のどこにもない。
雑草社会と人間社会はいまや運命共同体である。
これからも人間は,雑草とともに生きていかなければならない。
<中尾佐助>

 

雑草とは人間文化の影響下に生きる植物群である。

 

”雑草”と総称されている一つの人里植物とは、山野の踏み分け道や農道、

都会の道端や空地、歩道の石畳の隙間に生える、オヒシバ、オオバコ、スズメノカタビラ、カビクサ、クサイ、ミチヤナギ、カタバミ、コニシキソウなど。

厳密な意味での耕地雑草と自然植生の構成メンバーとをつなぐ中間的な存在。

 

雑草の起源

今”雑草””と呼ばれるものの過去の経路はナカナカ多彩である

野生植物から人里植物を経て雑草となったもの、

野生植物から栽培植物または二次作物に昇格し、やがて雑草化したもの、

帰化植物(史前帰化植物も含めて)から人里植物、雑草となったものなど。
<河野昭一>

 

 

 

栽培からの脱出雑草、栽培植物の副産物として

史前帰化植物には3群に分けられる

麦栽培に伴う史前帰化植物として:ナズナ、オオバコ、カタバミ、チドメグサ、スズメノテッポウ等~~アフリカからインドにわたる雑穀(稲も含む)中心の農耕区分

稲栽培に伴う史前帰化植物として:イヌタデ、イヌビユ、エノコログサ、オヒシバ、ヨモギ等~~メソポタミアに始まる麦や豆中心の農耕文化で、北方の寒地を経由し、冬作の作物
・それ以外 無意識でなくおそらく救荒用・芳香用・製布製紙用として持ち込まれたものが来歴不明になった史前帰化植物~~東南アジアのイモ類を中心とする農耕、前の二つが種であるのに対し、根茎に用る栄養繁殖、中国からの渡来が多い 

救荒植物として:ヒガンバナ、ヤブカンゾウ、シャガ

芳香用:フジバカマ、製布製紙用:ミツマタ、カジノキ

<前川文夫>

 

戦後どっと増えた”外来雑草

現在記録されているだけでも700~800種に達する。

全国各地で猛威を振るっているその大部分の雑草は、戦後侵入し、自然破壊を伴う経済活動の発展とともに分布域を広げてきた。
ヨーロッパ原産のホコガタアカザ、北アメリカのアレチウリ・・・・
今後の帰化植物の上陸地として動物園は重要な位置を占めるだろう

 

日本から海外進出した植物

初めは有用植物(鑑賞用、草地用、砂防用)として導入されてものが逸出帰化
スイカズラ(悪名高い”ジャパニーズ・ハニーサックル”)、クズ、アケビ、ノイバラ、イタドリ

<浅井康宏>

・・といった感じで、ナイアガラの滝のまわりのスイカズラの単純群落など面白いが・・

Lonicera japonica kz5

en.wikipedia.org

 

跡見群芳譜(樹木譜 スイカズラ)

 

en.wikipedia.org

 

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