「世界の植物」55 台湾の墾丁(ケンティン)植物園
植物園めぐり
東シナ海を望む台湾の南端近くにある。最南端の鵞鑾鼻(オーロワンビ―)灯台までは、車で30分とかから ないところだ。 東南アジアの熱帯植物が数多く集められて いるのが特色で、現在の面積は約75万平方メ ートルだが、いずれは400万平方メートルに まで拡張されると聞いた。カスアリナの大木を背景にした中国風の正 門を入ると,美しい斑入りのアカリハの低い 生け垣と,台湾ではどこでも見られるクロト ンの見事な生け垣が,まず目に入る。
手前の方は,公園風になっていて,修学旅 行の学生などで年中にぎわっている。奥へ進 むと,見あげるような大木が多いので,ジャ ングルに入ったような気分になり,ちょっと したスリルが味わえる。行く手をさえぎる屏風のようなサキシマスオウノキの板根や,無 数に垂れ下がったガジュマルの気根,珍しい つる性のタケなどは見ものである。
園内に観海楼というのがある。ここの展望台から,眼下のオオパアカテツ,ソウシジュ,アコウ,イランノキ,グミトベラ,ガジ ュマルなどの常緑の熱帯樹林を眺めたり,さ らに目を転して,遠く広がる東シナ海を見渡す気分は抜群だ。あくことを知らない。
この台湾南端の植物園へは,高雄から車で も3時間以上かかる。足の便が悪いのか難と いえば難だが,それだけに台湾のなかでも, 特別のエキゾチックなムードにひたれるよさ がある。400万平方メートルに拡張されたら, また訪れたいと思っている。
<文と写真·川上幸男 小石川植物園技術主任> 植物園めぐり©朝日新聞社 1976
検索したが、「墾丁植物園」という名では見当たらなかった・・
猫鼻頭岬、墾丁国家公園
Maobitou Cape
墾丁国家公園は熱帯性気候区に属し、一年を通じて温暖な気温で熱帯植物が茂り、海域では珊瑚が群生している。
カスアリナの大木→
モクマオウ科(木麻黄)、学名:Casuarinaceae;被子植物
アカリハ→
サキシマスオウノキ(先島蘇芳木)学名: Heritiera litoralisアオイ科
よく板根を発達させる木として有名
クロトン→
