「世界の植物」96号はノルウェーの オスロ植物園
植物園めぐりオスロ市内、トロンドハイム通りにあって 公園風の美しいたたずまいの植物園である。 1863年に国立オスロ大学の付属施設として誕生したのだから,その歴史はかなり古い。
140万平方メートルの敷地に約3000種の植物が植えてあり,とくにノルウェーの高山植 物のコレクションは,ここの特徴として知られている。スマートで幅の広い鉄門を押して 入園すると,数階建てのレンガ造りふうの茶 色の本館,標本館が広々とした芝生に浮かび あがる。その芝生には分類花壇があり,園芸 植物を主とした,さまざまな草本が咲き乱れ ている。園の中ほどにかなり大型の温室が2 棟あり、その近くには,こんもりとロックガ ーデンが見られ,そこには主として高山生の 、植物が植わっている。
さらに奥に進むと,美しい樹木類が散在した広い芝生が開け,あちこちにベンチが置 れていて,園内の散策や植物観察に疲れたを身休めるのにちょうどよい。それに接して薬 用,食用,香料用などの有用植物を主体としたものが展示されている。数十条の整然とし た石畳の道が設けられ,観察に便利だ。
個々の植物の名札は一段と大型のホーロー 鉄板製で,黒地に白字で科名,学名,一般名 の順で焼き付けた立派なものである。
なお、園のはずれには小規模ながら池と湿 地帯があり、周辺に見事に生長したアキタブ キが群生していた。この植物園は大学の研究 機関としてもすぐれており,標本館には120万 点近い膨大な腊葉を収めている。
<文と写真 浅井康宏 東京歯科大学教授 植物園めぐり 🄫朝日新聞社
