興味シンシン

興味津津または深深なnekoatama’s blog

「実現態(エネルゲイア)」(アリストテレス)

形相 - Wikipedia

形相(けいそう。ギリシャ語:エイドス)とは、哲学用語で質料に対置して使われる用語。日本語としては、「ぎょうそう」とも読めるが、哲学用語として使う時には「けいそう」と読む。

 

アリストテレス - Wikipedia「万学の祖」

紀元前384-322

「質料」(ヒュレー)と「形相」(エイドス)を対置して、内容、素材とそれを用いてつくられたかたちという対の概念として初めて用いた

 心をソーマの(物体 身体)の 形相(エイドス)と考えた

 

「形相」とは,アリストテレスがものごとの成り立ちを説明するために提案した4つの原因の一つで,
形を与えるものとしての原因や,事物が持つ能力,機能,形式

 

著作の『心とは何か』の題名に含まれる「心」という言葉は、ギリシアの
プシュケ(psyche)を邦訳したもの
心という語のギリシア語は、英語で心理学を意味するサイコロジー(psychology)の語源となっている

『心とは何か』

 

アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫)

アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫)

 

 

 以下は、上の文庫の解説(桑子敏雄)から

 

 

心とは何かのラテン名は「デ・アニマ」(霊魂論、心理学)

プシュケーは伝統的に「魂」と訳されてきた(英訳でも soul)
心という漢字は心臓からの象形文字

アリストテレスの考えでは、「心」とは、生物が「生きている」といわれるとき、その原因に当たるもので
生物全体の研究と不可分な関係にある←動物学的な著作の冒頭に置かれ総括する形

プシュケーが身体から独立であると考えたプラトンの学説にきわめて批判的

 

ヒューレー(hyle)=物質的要素 訳語「質料」

プラトンの「イデア」=物質によって事物が成り立つとき、その成り立ちを支える機能や形式

プラトンは

事物のイデアは、事物の感覚された像とは別に存在し、イデアを対象とする特別の能力によって知られると考えた

 

アリストテレスは形相を質料から独立してものと考えなかった
その二つの関係を

「実現態(エネルゲイア)」と「可能態(デュミナス)」の関係として理解することができたからである

アリストテレスが万学のる祖と言われるのも、、この一組の概念に思い至ったからである(p210)