26.ラザルス
(Lazarus)
情動と認知
どのような情動が生じるかは、人の思考や信念といった認知的要素に大きく依存する。
つまり、出来事をどのように捉えるのかによって、経験する情動が異なる
認知的評価理論
出来事の「認知評価(cognitive appraisal)」によって
経験する情動の性質が決まり、その認知的評価次元を論じる立場を認知的評価理論と呼ぶ
ラザルスの認知的評価理論
情動の生起にかかわる評価のプロセスは、
第1次評価と第2次評価の2段階からなる
第1次評価
無意識に進む情報処理
「自分の目標・利害関心との関連性」
「自分の目標・利害関心との合致」
「自我関与の種類(自分にとってどのような意味があるのか)
第2次評価
やや意識的で高次の情報処理
「原因・責任の所在(何に(誰に)原因や責任があるのか」
「対処可能性・統制能力の有無・程度(この状況にどれだけうまく対処できそうか、自分で状況をコントロールできそうか)」
「将来展望(自分はこの先どうなりそうか)」が評価される
ラザルスは、認知的評価そのものが情動を制気させると考える
(平林秀美)
*情動と認知の関連の一つに気分一位効果がある(Blaney)