水越伸先生のメディア論ですけど、
メディアの歴史分は終えて、
思想・哲学の方に入り、
ちょっと検索必要物件が多くなったので、ここにて・・
「群衆」・・19世紀末:byギュスターブ・ル・ボン(仏蘭西)
=都市に集まる労働者:感情的・非合理的・衝動的、暗示にかかりやすい
「公衆」・・20世紀初頭:byガブリエル・タルド(仏蘭西 社会心理学)
=物理的に極めて広範囲に散らばって居住しながら、新聞というマスメディアによって
情報や見解、感情を強襲している人々「公衆」のネットワーク・・byチャールズ・H・クーリー(亜米利加 プラグマティズム)
=肯定的なイメージ:選択的にメディアに接触し、理性的に議論し、思考できる個人の、狭いコミュニティを越えたシンパシー(共感)によるネットワーク社会(社会進化論的で楽観的)
「大衆」‥1930年代:by ドイツフランクフルト学派 (ホルクハイマーやアドルノ)
=教養や批判精神までを管理され、国家や資本の被支配者として個性や理性をなくしてしまった人々
→マスメディアのイデオロギー性、政治性を告発・批判
~~~~~~研究者~~~~~~~~
群衆とは、その構成員すべてが意識的人格を完全に喪失し、操縦者の断言・反復・感染による暗示のままに行動するような集合体
ル・ボンの群集心理学を批判し、直接対面的な関係によって結合する群集に対して、メディアを介した遠隔作用によって結合する公衆概念を提示した
1901年『世論と群集』
「鏡に映る自我」・・チャールズ・H・クーリー
道具的理性という概念を提唱し、社会の近代化によって人間が自然(人間を含む)を支配し、搾取することを批判した。
~~~~~~テキスト~~~~~~~
- 作者: ガブリエルタルド,Jean‐Gabriel Tarde,池田祥英,村澤真保呂
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2007/09
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※複製技術が、今ここにしかないという一回性(作品の亜裏)を消失させてしまう、それによって美的基準が「礼拝的価値」から「展示的価値」へと展開していく。文化的創造性を大衆が手に入れる可能性(byウォルター・ベンヤミン『複製技術時代の芸術』)
1960年代テキストの代表:『マスコミュニケーション』(ウイルバー・シュラム編)
・・「内容」「オーディエンス」「効果」の理解、数量的分析手法による受容・効果過程の実証的研究→視聴率調査会社やマーケティング会社、知識産業
マス・コミュニケーション―マス・メディアの総合的研究 (現代社会科学叢書)
- 作者: W.シュラム,学習院大学社会学研究室
- 出版社/メーカー: 東京創元社
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戦後日本の知的状況:アメリカ留学
明治以来のヨーロッパ志向の知的伝統+マルクス主義的思考の定着
テキストの代表:『社会心理学』(清水幾多郎 1951)
以下続く~~~~