興味シンシン

興味津津または深深なnekoatama’s blog

複製・模倣に関する言葉

デュプリケーション

duplication =複製

複製自体は原則として著作権侵害にあたる
デジタル的な複製に著作権の制限規定の適用が疑問となるのは、 情報ネットワークとウエブ環境における複製が営利の目的の有無や私的であるかどうかをた大に峻別できない点にある。。(『知的創造サイクルの法システム』p13 児玉晴男)

コピー

copyの伝統的な概念としては、オリジナルなものに対して鋳型を取り、その鋳型を使って模倣したものを増やしていくこと・・模倣したものはオリジナルなものと比べて、品質的に劣るということが潜在的に含まれる(『知的創造サイクルの法システム』p64児玉晴男)
品質の差異と劣化を含まないコピー→(デジタル環境のコピー問題)
自然の模倣を目論むものは芸術と名づけられ、模倣に基づく知識(模倣度)は、 「絵画」「彫刻」「詞」「音楽」の順にあげられる(ディドロ『百科全書 序論および代表項目』)

ミメーシス

mimesis

kotobank

模倣,再現の意。ギリシア哲学,特にプラトンやアリストテレス哲学の重要な概念。形而上学的にはパラデイグマ paradeigmaとしてのもろもろのイデアとこの世界の事象,事物の関係を説明する語。byブリタニカ国際大百科事典

1 芸術理論上の基本的概念の一。芸術における模倣。自然はイデア(事実の本質)の模倣である、とするプラトンの論や、模倣は人間の本来の性情から生ずるものであり、諸芸術は模倣の様式である、とするアリストテレスの説が源にある。byデジタル大辞泉

西洋における哲学・美学上の概念。〈模倣〉と訳される。この概念は,自然界の個物はイデアの模像mimēma,mimēseisであるとするプラトン哲学の考え(《ティマイオス》)に由来するが,さらにさかのぼれば,数と個物の関係についてのピタゴラス学派の思想にその原型がある。アリストテレスはプラトンからこの概念をひきついだが,芸術は模倣の模倣であり現実世界よりもさらに真理から遠ざかるものであるとするプラトンの考えをしりぞけて,模倣こそ人間の本然の性情から生じるものであり,諸芸術は模倣の様式であるとした(《詩学》)。by世界大百科事典 第2版

この語の問題性は、まねる主体とその対象の多様性、対象の存在論的位相、そしてポイエーシス(創(つく)ること)の本質とのかかわりにある。人間的活動のいっさいは無論ポイエーシスも含めて根本的にミメーシスである。ミメーシスの理念はプラトンによって形而上学的に吟味され、アリストテレスによって現実的意味を獲得して後世にさまざまの影響を与えていった(たとえば18世紀フランス美学における「美しい自然の模倣」)。
日本大百科全書(ニッポニカ)

▽藤田一美著『ミメーシスとポイエーシス』(『新岩波講座 哲学13 超越と創造』所収・1986・岩波書店)
→アロポイエーシス、オートポイエ―シス