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興味津津または深深なnekoatama’s blog

脊椎動物の性決定

テスト勉強です~~~

1.卵の発生時の温度で雌雄の性が決まる例を調べよ、という課題

性決定様式を大きく分けると、遺伝によって性別が決まる遺伝性決定と、個体が置かれた環境によって性別が決まる環境性決定などの遺伝によらない性決定に分けられる

 

非遺伝 性決定 環境性決定 温度(TSD) ワニ・カメなど

環境性決定(environmental sex-determination, ESD)の代表的なものとして、爬虫類で広範に見られる温度依存性決定(temperature-dependent sex-determination, TSD)がある。
TSDはワニ・カメで一般的であり、逆にヘビでは観察されていない。
TSDのパターンとしては、卵の孵化温度が低温で雌・高温で雄(アメリカアリゲーター)、低温高温で雌・中間温度で雄(カミツキガメ)、低温で雄・高温で雌(アカウミガメ)の3種類がある。またフトアゴヒゲトカゲでは、22-32°Cでは遺伝性決定であり、それ以上の温度ではTSDであることが知られている

性決定 - Wikipedia(20150710閲覧)

染色体レベルの性決定でも、鳥類とヘビ類は雌の方がへテロということ、それ以外の脊椎動物でも哺乳類以外は雄がヘテロと雌がヘテロと両方ある、というのは知らなかった。

Category:Epigenetics - Wikipedia, the free encyclopedia

► Sex-determination systems

 

2.魚類の卵のサイズと産卵数の関係

トレードオフ関係

・・大卵は少産、小卵は多産
= 二律背反的に一方が上がれば他方は下がるというような負の相関関係にあること

(trade-off)とは、ある選択をすることで別の何かを犠牲にするという相反する関係、「両立し得ない関係」、戦略的に「何を捨てたか?」

 

3.脊椎動物の胎生:viviparity

雌体内で卵が孵化し、さらに幼体に胎盤を通じて栄養分が与えられ、ある程度育てられた幼体に発育した段階で産み出される
卵生および卵胎生と胎生の間には連続する様々な中間段階のものが見られ、卵生~卵胎生~胎生の間は連続変化であり、それぞれをきちんと定義することはできない。

胎生 - Wikipedia

具体例

 アブラムシ(Aphid):春から夏にかけてはX染色体を2本持つ雌が卵胎生単為生殖により、自分と全く同じ、しかも既に胎内に子を宿している雌を産む。これにより短期間で爆発的にその数を増やし、宿主上に大きなコロニーを形成する。秋から冬にかけてはX0型、つまりX染色体の一本欠けた雄が発生し、卵生有性生殖を行う。
 ミジンコ (Daphnia pulex):背甲の下に卵を抱えて孵化まで保育する。

胎生を行う動物としては、脊索動物門哺乳綱獣亜綱(哺乳類のうち、カモノハシやハリモグラなどのハリモグラ目を除いたもの)が有名である。それ以外にも、胎児に卵黄以外の栄養源を供給する動物としては、昆虫(アブラムシ、ツェツェバエなど)、節足動物門のサソリの一部、有爪動物門カギムシ類、硬骨魚類(ウミタナゴなど)、軟骨魚類のサメの一部、など多くの分類群にまたがっており、胎生は生物の歴史において何度も独立に進化している。

4.動物における単為生殖

単為生殖 - Wikipedia

具体例 

条件の良い間は単為生殖を、いわば無性生殖の方法として用い、素早く数を増やし、条件が悪化すると真の有性生殖を行って休眠にはいるというやり方は、ミジンコの他にもアブラムシやカイガラムシなどにも見られる。

単為生殖では雄のみを生産するハチ類やナミハダニ・ネギアザミウマ・ミカンキイロアザミウマなどもある。前者では女王による雌雄の産み分け(受精卵は雌、未受精卵は雄になる)方法として使用される。
後者では性のコストを必要最低限にするためではないかとされている。つまり、繁殖には直接関与しない雄をなるべく減らしたいが、個体群の遺伝変異幅を保つ上で有性生殖は保ちたい。この時、必要最低限以上の雄が居る限り、雌が生産されるが、雄が足らず、未受精が生産されれば雄が生産される。


典型的なr戦略者であるハダニやアザミウマはこのことによって有性生殖により環境変化への適応性を保った上で、増殖率を稼いでいるのではないかというわけである。事実、園芸上最も難防除とされる(つまり人間による頻繁な農薬開発と農薬種類変更に対応できる)強害害虫はほぼすべて産雄型単為生殖を行う