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環境問題への文化人類学のアプローチ

「文化」・・・

文化人類学のテキスト(by 内堀基光)に書いてある、「文化の中核である、生についての価値、生活様式」を探る・・ということだが、

コトバンクをみると、

文化とは

今日ではより広く,ある社会の成員が共有している行動様式や物質的側面を含めた生活様式をさすことが多い。

文化というのは、人間の生活様式の全体・・ということ

文化(ぶんか)とは - コトバンク

 

次に「環境」については

一般に,生物や人間を取り巻く外囲(環界)のうち,主体の生存と行動に関係があると考えられる諸要素・諸条件の全体を環境という。... 世界大百科事典 第2版

人間が具体的に生存している様態を全体的に観るためには、

相互に関連しあっている、

人間にとっての自然環境、人間にとっての社会環境の両方を視野に入れ、その関連性を探ること。

 

ついで「生態系」

テキストによれば、自然環境そのものと混同しがちという。「生態系は全体としての自然環境の部分である」

ある地域に住むすべての生物とこれに相互に作用し合う非生物的環境をひとまとめにし,エネルギーの流れや物質循環に着目して一つの機能系とみなしたもの。
イギリスの植物生態学者タンズリーA.G.Tansleyが1935年に提唱した語。 ... 世界大百科事典 第2版

 自然環境には地球外環境因子(太陽の消長、自然の宇宙線など)を代表とする「遠い環境」もある。(⇒人間活動独立型の環境変化)
「近い環境」は人々の居住空間における、水・空気・土壌・動植物など。(⇒人間活動依存型の環境変化)
その中間の環境因子が、気候帯とか生態系、バイオーム(biome=気候的特性によって区分された地域(ツンドラ・熱帯降雨林など)に生息する生物群集の単位。生物群系。)

「人類の生存条件に関するグローバルな問題のローカルの現れを直接の対象とする人類学」

 人間化された自然、文化化された自然

人類をその一部として含む生態系(文化=生態系)という発想・・

「生態人類学」・・文化と自然環境(あるいは生態系)の間には密接な相互関係がある・・文化=生態系あるいは人間=環境系という用語を使う

文化の多様性での模範例・・「伝統的生態知識」(Traditional Ecolorical Knowledge,TFK)、「在地の環境知識」(Indigenous Environmental Knowledge,IEK)・・これらの知識の喪失そのものが件台の環境問題の代表

「順応」

共時的に見出される多様性と通時的に変化してゆく動態、さらに人間の意志的活動の諸側面からの理解が必要

 

人類学研究―環境問題の文化人類学 (放送大学大学院教材)

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死の人類学 (講談社学術文庫)

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岩波講座 文化人類学〈第2巻〉環境の人類誌

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